団員インタビュー Vol.9 ヴィオラ 関 桃代

団員インタビューはいよいよ最終回となります。ラストを飾るのは、ヴィオラの関 桃代(せき ももよ)さんです!

ヴィオラはヴァイオリンよりサイズが一回り大きく、中間的な音域(ヴァイオリンの完全5度下、チェロの1オクターブ上)を担当します。オーケストラではセカンドヴァイオリンとともに内声部を受け持つため、ハーモニーを形成するのに重要な役割を担う、まさに“縁の下の力持ち”。

関さんには、指揮者でもあり、世界的なヴィオリストでもある大山先生とのエピソードや、今回客演いただくNHK交響楽団のヴィオリスト 中村さんの印象などをお話しいただきました♪


まず最初に、シュタール・フィルハーモニー管弦楽団に入団されたきっかけを教えていただけますか?


 入団…というか実は前身である依頼演奏(※はがねの日記念ファミリーコンサート)から関わっています。初回はもう6年くらい前になるでしょうか。当時はオーケストラではなくて弦楽合奏で芥川也寸志のトリプティークやチャイコフスキーの弦楽セレナーデなどを演奏した記憶があります。当時、メンバーは流動的で、全員がそのままシュタールフィルに参加しているわけでは無いですが、初回に集まった時から妥協なく高い演奏水準を目指し、名曲の持つ素晴らしさを伝える。と言う点は共通しているように思います。

 新しいオーケストラとはいえ前身からの関わりは長いので、愛着を持って所属しています。


関さんはヴィオラ弾きとのことですが、今回演奏会で弾かれるパート員についてどんな方々かご紹介いただけますか?


 前身のオケのときから、主に京都大学交響楽団のOBOGで構成されていますが、今回新しいメンバーも加わりました。

 みなさん、普段、話す上ではおだやかで自己主張が強いと言う訳では無いのですが、音楽のことになると真剣で、『ヴィオラの音色はこういうものだ!』とか『ここはこだわりたいよね。』と、良い意味で譲らない部分があります(笑)。一緒に音楽をしていく上で自分がどんな音を出したいか、ここはどんなイメージでどう弾きたいかという意思を持つことはとても重要だと思っていて、それによって衝突が起こったとしても、その結果、味のある音になるのではないかなと思っています。ヴィオラに限らずシュタールフィルにはそれが出来るメンバーが集まっていると感じます。

 そして今回、ここにNHK交響楽団次席である中村洋乃理さんが加わります。前回練習に来られましたが、まさに目からうろこ体験でした。社会人になっても刺激的な体験が出来て高みを目指せる環境はとてもありがたいですね。

「目からうろこ」とのことですが、具体的にはどのような点でですか?


 まず驚いたのが、自分が中村さんより後ろで弾いていて、どのような音を出すべきかというのが一目瞭然で分かるところです。

 たとえばアクセントやクレッシェンド等、もちろん私達も表現はしているのですがその精度の違いは明確です。「そこまでの表現をするべきなのだな…!」という目安がとても分かりやすく、手探りで弾く事が多いアマチュアとは違った安心感があります。

 また一緒に弾いている中で感じたのは、楽譜書かれていることをとてもロジカルに分析して捉えられているなということです。「ここは感情的に行くのではなくて4小節フレーズでとらえる」とか「ここは木管が活躍する場面なので重低音は寄り添って弾かなければならない」など、随所にヴィオラとしてオーケストラの一部としてどう効果的に音楽作りに関わるかという確固たる音楽理論が感じられます。そして、それをお客さんに伝わるように明確に表現するそのレンジの広さには驚かされました。

 直接お話しすると弾いているときの積極的な印象とは裏腹に、とても穏やかで柔らかい雰囲気のさわやかお兄さんという感じです。気さくに話しかけてくださるのでもうすでにパート員一同ファンになっています(笑)。

 またヴィオラと言う楽器はまだまだ確固たる大きさの基準と言うものはなく曖昧な楽器の1つです。本番の時、中村さんの楽器に注目いただくと、「あれ?ちょっと他のヴィオラと違うかも?」と気付かれるかもしれませんよ。


次に大山先生とのお話を聞きたいのですが、関さんは共演されるのは今回が始めてでしょうか?


 最初に共演したのは京大オケときのブラームスの交響曲第4番を演奏した時でした。その時の指導で弦楽器の音の変わり方に衝撃を受けたことを覚えています。

 また前回のシュタフィル演奏会の際、ドヴォルザークの交響曲第9番を指導いただいた時、冒頭について「もっと砂煙を立てて!」「もっとスパイスをかけて!」とイメージの説明を受けてからみんなで音を出した時にまさに皆の音から砂煙が出ているように感じ、「ああ、第九とはこんな曲だったのか」と驚いた事が印象に残っています。本当に魔法がかかったように音楽が変わります。そういう音楽が引き出せる所が大山先生の大きな魅力だなと感じています。

 他にも大山先生が芸術監督を務める室内楽の普及を目指す団体、(一社)Music Dialogue(※(一社)Music Dialogueについて詳しくはこちら)に関わったりと、演奏面だけでなく運営にも関わることで、譜面読み解き、クラシック音楽そのものの良さを引き出すと言う“大山イズム”を身近に感じて居ます。

大山先生はヴィオラ奏者としても有名ですが、指揮をされている時に緊張されることとかはないですか?


 弾く前は緊張しますが、練習が始まると大山先生と一緒に音楽を作ろう!と真剣になって緊張する間もないと言う感じです。

 ちなみにヴィオラが活躍するところではその直前に必ず目が合い、「さ、わかってるよね?」と言われてるような気分になります(笑)(その時の眼光はどきっとするものがありますよ)。「もっと弾け!もっとshake(ヴィブラート)を!」と熱い思いを感じるのでそれに応えられるように音楽を作っていきたいと思います。


最後に、ヴィオラ奏者としての今回の演奏会の聞きどころはありますでしょうか?

 

 やはりメインのベートーベンの2番でしょうか。一楽章の最初、ゆったりとした雰囲気からはつらつとした場面に変わった時の主旋律はヴィオラとチェロベースが弾いています。こういった場面でサポートに回る事が多いヴィオラが主役を張るのは珍しいので新鮮な気持ちで弾いています。何せ最初の顔の部分を担っているので責任重大です…!

 あと個人的に好きなのは二楽章です、主旋律ではないけれど、いわゆる「美味しい」音の並びをヴィオラはたくさん弾いています。 『ここはたまらん…!』と思いながら弾く感覚、ブラームス1番の四楽章を弾く時の感覚に似ています。と言うとちょっとマニアックですかね(笑)。ぜひヴィオラが弾く美味しい旋律を見つけてみてください。

 大山先生の指導でも、自分が主役!と主張するのではなく、今は誰が主役でどんな場面か考えて相応の振る舞いをすることと、というのが重視されています。わたしもオーケストラの一部として素敵な音楽を作っていきたいと思います!


関 桃代 (せき ももよ)


10歳のときにヴァイオリンを始める。

高校の弦楽部でヴィオラを選び、結果ヴィオラが性に合っていることに気付き以後ヴィオラ弾きに。

京都女子大学に入学し、オーケストラは京都大学交響楽団に所属。

1番好きなカルテットはベートーベンの15番。

現在特別養護老人ホームで管理栄養士をしながらヴィオラを弾いており、時々デイサービスで演歌など披露している。一般社団法人Music Dialogue で室内楽の広報活動等も担っている。


演奏会まであと一週間となりました!


シュタール・フィルハーモニー管弦楽団

古典派の神髄に迫る ~若きチェンバーオケの挑戦~

日 時:2019年2月24日(日)

開 演:14時00分 (開 場:13時30分)

場 所:阿倍野区民センター 大ホール

曲 目:L.v.ベートーヴェン 交響曲第2番 ニ長調

    W.A.モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調

    G.A.ロッシーニ  『アルジェのイタリア女』序曲


チケットはこちらより購入できます。

団員一同お待ちしております!!


シュタール・フィルハーモニー管弦楽団

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